小ロットOK!OEMで自社オリジナル飲料を手軽に作る方法とは?
自社ブランドの飲料を展開したい、でも製造設備の導入は高額で現実的ではない…そんなお悩みを抱える事業者様に朗報です。近年、小ロット対応のOEM(相手先ブランド製造)サービスが充実し、初期投資を抑えつつ、オリジナル飲料の製造が可能になりました。
本記事では、自社オリジナル飲料をOEMで作る方法から、メーカー選びのポイントまで徹底解説します。飲食店のオリジナルドリンクや企業ノベルティ、ECでの販売など、様々な用途に活用できる情報をご紹介します。
目次
オリジナル飲料OEMとは?基本とメリットを解説
オリジナル飲料OEMとは、自社で製造設備を持たず、専門の製造メーカーに委託して自社ブランドの飲料を製造してもらうビジネスモデルです。
OEM(Original Equipment Manufacturer)は直訳すると「相手先ブランド製造」を意味し、委託側のブランド名やロゴを付けた製品を製造メーカーが作り上げる仕組みです。
OEMを活用することで、以下のようなメリットが得られます。
初期投資の大幅削減
自社で製造ラインを構築する場合、数千万円~数億円の設備投資が必要ですが、OEMなら初期費用を抑えることが可能です。
専門知識・技術の活用
飲料製造のプロフェッショナルが持つ知識や技術、設備を利用できるため、高品質な製品開発が可能になります。
少量生産から対応可能
近年は小ロット対応のOEMメーカーも増えており、数百本~数千本といった少量からの製造が可能です。
生産管理の手間削減
製造工程や品質管理、原材料の調達などを製造メーカーに任せることができるため、自社のリソースを販売やマーケティングに集中できます。
法規制対応のサポート
食品表示法や食品衛生法など、飲料製造に関わる法規制への対応も製造メーカーのノウハウを活用できます。
このように、オリジナル飲料OEMは、製造設備や専門知識がない企業でも、自社ブランドの飲料を手軽に展開できる優れた選択肢となっています。
初めてでも安心!小ロット対応OEMのメリットとは
少ないリスクでテスト販売が可能
小ロット対応のOEMの最大のメリットは、少ない投資でテスト販売が可能な点です。従来の大量生産モデルでは、最低ロット数が1万本以上という条件が一般的でした。
しかし、小ロット対応のOEMメーカーでは、数百本~数千本といった少量生産から対応してくれるため、市場の反応を見ながら段階的に事業拡大することが可能です。
テスト販売で得られた顧客の反応や販売データを分析することで、製品の改良点や価格設定、販売戦略の見直しなどを行い、本格展開に向けた精度の高い計画を立てることができます。失敗のリスクを最小限に抑えながら、市場に受け入れられる製品開発が可能となるのです。
在庫リスクを抑えて新規事業を展開できる
飲料ビジネスで大きな課題となるのが在庫リスクです。
特に賞味期限のある食品飲料では、売れ残りが直接的な損失につながります。小ロットOEMを活用することで、この在庫リスクを大幅に軽減できます。
具体的には以下のようなメリットがあります。
需要予測の精度向上
小ロットでの生産と販売を繰り返すことで、より正確な需要予測が可能になります。
資金繰りの改善
一度に大量の在庫を抱える必要がないため、資金繰りが改善され、キャッシュフローの安定化につながります。
季節限定商品の展開
需要の変動が大きい季節商品も、小ロット生産なら在庫リスクを抑えつつ展開できます。
多品種展開の可能性
少量ずつ複数の商品を製造することで、顧客ニーズに合わせた多品種展開が可能になります。
オリジナル飲料開発の流れを徹底解説
コンセプトの立案と市場調査
オリジナル飲料開発の第一歩は、明確なコンセプト立案と綿密な市場調査です。
競合製品との差別化ポイントや、ターゲット顧客のニーズを明確にすることが成功への鍵となります。
コンセプト立案では、以下の点を明確にしましょう。
・ターゲット顧客層(年齢、性別、ライフスタイルなど)
・提供する価値(健康、美容、リフレッシュ、エネルギー補給など)
・差別化ポイント(原材料、製法、パッケージなど)
・提供シーン(朝食時、スポーツ時、オフィスでなど)
市場調査においては、競合製品の分析だけでなく、最新のトレンドや消費者の嗜好変化も把握することが重要です。
例えば、近年は健康志向の高まりにより低糖・無糖飲料の需要が増加しており、一般市場データによると、2022年の特定保健用食品・機能性表示食品市場は前年比108%の成長を見せています。
また、コンビニエンスストアやスーパーマーケットでの売れ筋商品のリサーチや、SNSでの消費者の声の分析も有効です。徹底した市場調査を行うことで、「作りたい商品」ではなく「売れる商品」の開発につながります。
原料選定・レシピ開発のポイント
オリジナリティと品質を両立させる原料選定とレシピ開発は、飲料開発の核心部分です。
OEMメーカーの中には、レシピ開発から支援してくれるところもありますが、基本的な方向性は委託側で決定する必要があります。
原料選定のポイント
差別化につながる特徴的な原料(地域特産品、希少素材など)
安定供給が可能な原料(季節変動や収穫量の変動に注意)
コスト面を考慮した原料構成(高級感と収益性のバランス)
安全性が確保された原料(食品添加物の使用範囲など)
レシピ開発では、味だけでなく、色合い、香り、口当たりなど、五感に訴える要素を総合的に検討することが重要です。
また、温度帯による味の変化や、時間経過による品質変化なども考慮する必要があります。OEMメーカーの技術スタッフとの密な連携により、理想の味と品質を実現しましょう。
サンプル試作とテストマーケティング
レシピが固まったら、次はサンプル試作とテストマーケティングの段階です。
多くのOEMメーカーでは、本製造前にサンプル試作のサービスを提供しています。この段階でしっかりと検証を行うことで、本生産後のトラブルを防ぐことができます。
サンプル試作では以下の点を確認しましょう。
・味・香り・色合いが想定通りか
・保存安定性(時間経過による品質変化)
・パッケージとの相性(内容物とパッケージの反応など)
・製造工程での技術的課題の有無
テストマーケティングでは、社内テイスティングだけでなく、実際のターゲット顧客からのフィードバックを得ることが重要です。小規模な試飲会の開催や、特定の店舗での限定販売など、実際の市場での反応を測定しましょう。
テストマーケティングで得られたフィードバックを元に、必要に応じてレシピの調整や製品コンセプトの見直しを行い、本生産に進みましょう。
小ロットOEMメーカー選びで失敗しないためのポイント
対応可能なロット数や納期を確認する
OEMメーカー選びで最初に確認すべきは、希望するロット数と納期に対応可能かどうかです。
メーカーによって最小ロット数は大きく異なり、数百本から対応するところもあれば、最低でも数千本を要求するところもあります。
具体的に確認すべきポイント
最小ロット数(初回と2回目以降で異なる場合も)
ロット数による価格変動(スケールメリットの有無)
追加発注時の最小ロット数
納期(発注から納品までの標準期間)
繁忙期の生産スケジュール状況
季節商品(夏場の清涼飲料水など)は製造繁忙期に納期が長くなる傾向があるため、余裕を持ったスケジュール調整が必要です。希望する販売時期から逆算して、適切なタイミングで発注できるメーカーを選びましょう。
品質管理や認証取得状況をチェックする
飲料製品の安全性と品質は最優先事項です。
OEMメーカー選びでは、製造工場の品質管理体制や認証取得状況を必ず確認しましょう。
確認すべき認証・管理体制
ISO9001(品質マネジメントシステム)
ISO22000(食品安全マネジメントシステム)
FSSC22000(食品安全システム認証)
有機JAS認証(オーガニック製品の場合)
コーシャやハラール認証(特定市場向け製品の場合)
工場見学の受け入れ体制があるかどうかも重要なポイントです。実際に製造現場を見ることで、衛生管理の状況や従業員の意識レベルを確認することができます。安全・安心な製品を提供するためには、信頼できる製造パートナーの選定が不可欠です。
コスト以外で比較すべき重要なポイントとは
OEMメーカー選びでは、単純な製造コストだけでなく、総合的な視点での比較が重要です。
初期費用を抑えても、その他のサポート体制が不十分だと、結果的にコストや労力がかかることがあります。
コスト以外で比較すべきポイント
製品開発サポート体制(レシピ開発支援、パッケージデザイン支援など)
原材料調達力(希少素材や特殊原料の調達能力)
容器・パッケージの選択肢(オリジナル形状、エコ素材対応など)
少量追加発注の柔軟性(在庫切れ時の対応力)
物流・配送サポート(配送センターへの直送対応など)
営業支援(商談会参加、販路紹介など)
さらに、緊急時の対応力や担当者の専門知識レベル、経営の安定性なども重要な判断要素です。複数のメーカーに問い合わせを行い、レスポンスの早さや提案内容の質を比較することで、相性の良いパートナーを見つけることができます。
まとめ
小ロット対応のOEMサービスを活用すれば、初期投資を抑えながら自社オリジナル飲料の製造が可能です。本記事では、OEMの基本とメリット、小ロット生産の利点、開発の流れ、メーカー選びのポイントについて解説しました。
オリジナル飲料の開発では、明確なコンセプト設定と市場調査が重要であり、原料選定やレシピ開発、サンプル試作とテストマーケティングのプロセスを丁寧に進めることが成功の鍵となります。
また、OEMメーカー選びでは、コストだけでなく品質管理体制やサポート内容など総合的な視点での比較が必要です。近年、健康志向の高まりや多様化する消費者ニーズを背景に、オリジナル飲料市場は拡大を続けています。
小ロットOEMを活用すれば、大企業だけでなく中小企業や個人事業主でも、独自の強みを活かした飲料ビジネスに参入することが可能です。自社の強みと掛け合わせたオリジナル飲料で、新たなビジネスチャンスを掴んでみてはいかがでしょうか。
TKオーガニック株式会社では、様々な製品の企画開発・OEM・ODMを行なっております。
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